9月あらえびすレコード定期コンサート*レポート

9月20日(日)13:30~16:00

第300回 あらえびすレコードコンサート

(クラシック名盤『楽聖物語』46 ベートーヴェン)

 

プログラム

あらえびす懐かしの名盤

 ♪シューベルト/野ばら

 ♪ショパン/華麗なる大円舞曲

 ♪サラ=サーテ/ツィゴイネルワイゼン

 ♪チャイコフスキー/ピアノ協奏曲第1番 第1楽章

 ♪ヘンデル/オラトリオ『メサイア』より ハレルヤコーラス

野村さんの思い出の一曲

 ♪シューベルト/魔王

ベートーヴェン生誕250年記念

 ♪ベートーヴェン/交響曲第5番「運命」

 

 

今月の開催で、レコードコンサートが第300回迎えました。

記念館開館の平成7年6月に始まり、約25年間。

これまで1万人を超える多くの方々が来場しました。

 

過去に中止になったのは、

東日本大震災があった平成23(2011)年3月と

新型コロナウイルス感染症の影響を受けた今年3~5月だけです。

 

すこし長文になりますが、レコードコンサートについて紹介します。

 

 

現在、当記念館で毎月開催しているレコードコンサートの前身が、

彦部公民館で開催されていた「あらえびす名曲レコードコンサート」。

さらに、このコンサートが開催されるきっかけとなったのは、

東京・高田馬場に店を構えていた「名曲茶室あらえびす」閉店の知らせでした。

 

昭和62(1987)年に野村胡堂顕彰会が発足し、

記念館建設に向けた気運が高まっていました。

その翌年、昭和63(1988)年8月の岩手日報に、

東京・高田馬場にある「名曲茶室あらえびす」閉店の記事が掲載されました。

 

「名曲茶室あらえびす」は、

リクエストに応じてクラシック音楽のLPレコードをかける名曲喫茶で、

店名は「音楽評論家あらえびす」にちなんでつけられました。

 

紫波町教育委員会は、喫茶店のオーナー馬渕巳三子氏にLPレコードの寄贈を打診。

その後、馬渕氏は、店で使用していたLPレコードのほか

テーブルやソファーなど数多くの品を寄贈しました。

 

昭和63(1988)年10月1日に「名曲茶室あらえびす」が閉店すると、

LPレコードをはじめとする品々が紫波町に到着しました。

そして同年12月から、寄贈されたLPレコードなどの活用として

彦部公民館で「あらえびす名曲レコードコンサート」と題した

クラシック音楽のレコードコンサートが開催されました。

 

彦部公民館の「あらえびす名曲レコードコンサート」は、約7年間開催され、

平成7(1995)年5月の開催をもって幕を閉じました。

その後、同年6月に野村胡堂・あらえびす記念館が開館。

同月から「あらえびすレコード定期コンサート」が始まり、今日に至ります。

 

現在、「あらえびすレコード定期コンサート」は、

胡堂がコレクションしたSPレコードを中心に選曲しています。

 

「あらえびすレコード定期コンサート」は、

音楽を通して野村胡堂を知っていただく機会でもありますが

クラシック音楽を愛好する方々や地域の方々の交流の場にもなっています。

 

 

コンサート当日の様子を、写真で紹介します。

 

はじめに野村理事長からの挨拶がありました。

野村さんは胡堂の弟の孫であり、記念館建設計画時から携わっています。

レコードコンサートの歴史についてもお話しました。

 

藤原副町長からご祝辞を賜りました。

ありがとうございました。

 

解説は平成16年から講師を務める侘美淳(たくみ じゅん)さん

 

岩手日報(2020年9月20付)に掲載された記事を読んで初めて来場した方も多く

「野村胡堂・あらえびす」や蓄音機とSPレコードについて紹介。

アシスタント&蓄音機操作は作山学芸員です。

 

実はこんな企画も(^^) 対談「野村胡堂とあらえびす」

杉本館長扮する「あらえびす」と、野村さん扮する「胡堂」の夢の対談!

野村さんは、捕物作家クラブの半纏で登場しました☆

 


対談の内容は『音楽は愉し』(音楽之友社)で読むことができます。

 

感染症対策をしてのご来場、誠にありがとうございました。

 

 

どんどんデジタル化される新しい時代が訪れても、

胡堂が生きた明治・大正・昭和期の蓄音機の音色を届けていきたいです。

この先も長く続けられますように・・・☆


第301回からも、どうぞ足をお運びください。


 2020.9.20 skym

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