令和3年度 胡堂塾*レポート

当記念館では、収蔵資料を活用し、様々な角度から野村胡堂・あらえびすを

深く知ることで、新しい胡堂の姿を発見し、より深く興味を持ってもらう機会として、

「胡堂塾」を開催しています。

例年、全5回の講座となっています。

今年度の胡堂塾には初参加の方、そしてリピーターの方にご参加いただけました!

 

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第1回 胡堂の生涯、施設見学

第1回目ということで、入門編です。

ホールで胡堂の生涯を杉本館長にお話いただきました。

その後学芸員の説明で、常設展示と施設内を見学しました。

天気が良かったので、外からも見学!普段見られない裏側もチラリと見学しました。

常設展示は1回見れば十分という方が多いと思います。

じっくり見直すことで、新たな発見や疑問もあったのではないでしょうか。

 

第2回 胡堂の生家見学

野村胡堂の生家にて、胡堂の弟耕次郎のお孫さんである野村晴一さんの講話を

聞きました。

当記念館協力会の理事長でもある野村晴一さん

胡堂の生家は、野村晴一さんご一家が生活を営まれていますので、普段公開は

していません。生家にお邪魔できるのは、この胡堂塾だけ!

野村家住宅や胡堂の幼少期について、そして受講生から希望があったハナ夫人について、

お話を伺いました。

 

野村家所蔵の明治時代の木版刊行物を見せていただいたり、胡堂の肉声入り(!)

ソノシートを聞かせていただきました。

貴重な機会に、受講生の皆さんからたくさん質問の声が上がりました。

野村晴一さん、ご家族の皆様、ありがとうございました!

 

第3回 胡堂作品(『銭形平次捕物控』)に触れる

2021年は、野村胡堂の代表作『銭形平次捕物控』の第1作目

「金色の處女(こんじきのおとめ)」が発表されて90年という記念の年です。

そこで、受講生の皆さんには「金色の處女」を事前に読んでいただき、

感想をお話いただきました。

その後、企画展「平次誕生の一年~その男、苦み走った好い男~」を見学しました。

 

平次誕生の頃、胡堂はどんな仕事をしていたのか、平次誕生のきっかけは何だったのか、

企画展を担当した作山学芸員の解説を聞きながら、じっくり見学しました。

 

第4回 あらえびすについて

この回では、音楽評論家あらえびすの功績とともに、『名曲決定盤』『音楽は愉し』など

著作を通して、あらえびすの音楽評論に触れました。

そして、胡堂塾恒例!蓄音機の操作体験&SPレコードをかける体験を、

今年度初参加の受講生さんが代表して行いました。

作山学芸員から、蓄音機から音が出る仕組みを聞きながら(フムフム)

実際にSPレコードをかけました。(音が鳴るかドキドキ)

最後に『名曲決定盤』や『楽聖物語』に登場する曲のSPレコードを蓄音機で鑑賞する、

特別版レコードコンサートを開催!

贅沢な時間を過ごせました。

 

第5回 胡堂の直筆に触れる

胡堂塾最終回は、「胡堂の直筆に触れる」がテーマ!

胡堂の直筆資料(胡堂が弟耕次郎へ宛てた手紙、直筆原稿「も一度記者になり度い」)

を、事前にワークシート使い解読した上で、全員で答え合わせをしながら

読んでいきました。

普段、なかなか博物館に展示している資料の字を読んでみよう!とは思いませんよね。

じっくり読んだ直筆の字や内容から、胡堂の人格に少しでも触れていただけたのでは

ないでしょうか。

 

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以上、全5回にわたる今年度の胡堂塾の様子をお伝えしました!

今年度の受講者の皆様は、昨年参加された方も今回初参加の方も、とても意欲的に

「胡堂さんを知りたい!」と思ってくださっていました。

ご参加の皆様、ありがとうございました。

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