当記念館では、収蔵資料を活用し、様々な角度から野村胡堂・あらえびすを
深く知ることで、新しい胡堂の姿を発見し、より深く興味を持ってもらう機会として、
「胡堂塾」を開催しています。
例年、全5回の講座となっています。
今年度の胡堂塾には初参加の方、そしてリピーターの方にご参加いただけました!
*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*
第1回 胡堂の生涯、施設見学
第1回目ということで、入門編です。
ホールで胡堂の生涯を杉本館長にお話いただきました。
その後学芸員の説明で、常設展示と施設内を見学しました。
天気が良かったので、外からも見学!普段見られない裏側もチラリと見学しました。
常設展示は1回見れば十分という方が多いと思います。
じっくり見直すことで、新たな発見や疑問もあったのではないでしょうか。
第2回 胡堂の生家見学
野村胡堂の生家にて、胡堂の弟耕次郎のお孫さんである野村晴一さんの講話を
聞きました。
胡堂の生家は、野村晴一さんご一家が生活を営まれていますので、普段公開は
していません。生家にお邪魔できるのは、この胡堂塾だけ!
野村家住宅や胡堂の幼少期について、そして受講生から希望があったハナ夫人について、
お話を伺いました。
野村家所蔵の明治時代の木版刊行物を見せていただいたり、胡堂の肉声入り(!)
ソノシートを聞かせていただきました。
貴重な機会に、受講生の皆さんからたくさん質問の声が上がりました。
野村晴一さん、ご家族の皆様、ありがとうございました!
第3回 胡堂作品(『銭形平次捕物控』)に触れる
2021年は、野村胡堂の代表作『銭形平次捕物控』の第1作目
「金色の處女(こんじきのおとめ)」が発表されて90年という記念の年です。
そこで、受講生の皆さんには「金色の處女」を事前に読んでいただき、
感想をお話いただきました。
その後、企画展「平次誕生の一年~その男、苦み走った好い男~」を見学しました。
平次誕生の頃、胡堂はどんな仕事をしていたのか、平次誕生のきっかけは何だったのか、
企画展を担当した作山学芸員の解説を聞きながら、じっくり見学しました。
第4回 あらえびすについて
この回では、音楽評論家あらえびすの功績とともに、『名曲決定盤』『音楽は愉し』など
著作を通して、あらえびすの音楽評論に触れました。
そして、胡堂塾恒例!蓄音機の操作体験&SPレコードをかける体験を、
今年度初参加の受講生さんが代表して行いました。
作山学芸員から、蓄音機から音が出る仕組みを聞きながら(フムフム)
実際にSPレコードをかけました。(音が鳴るかドキドキ)
最後に『名曲決定盤』や『楽聖物語』に登場する曲のSPレコードを蓄音機で鑑賞する、
贅沢な時間を過ごせました。
第5回 胡堂の直筆に触れる
胡堂塾最終回は、「胡堂の直筆に触れる」がテーマ!
胡堂の直筆資料(胡堂が弟耕次郎へ宛てた手紙、直筆原稿「も一度記者になり度い」)
を、事前にワークシート使い解読した上で、全員で答え合わせをしながら
読んでいきました。
普段、なかなか博物館に展示している資料の字を読んでみよう!とは思いませんよね。
じっくり読んだ直筆の字や内容から、胡堂の人格に少しでも触れていただけたのでは
ないでしょうか。
*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*
以上、全5回にわたる今年度の胡堂塾の様子をお伝えしました!
今年度の受講者の皆様は、昨年参加された方も今回初参加の方も、とても意欲的に
「胡堂さんを知りたい!」と思ってくださっていました。
ご参加の皆様、ありがとうございました。